「勝沼ブドウへの愛」を知る(前編)

まだまだ知らないことばかりだけれど、日本ワインをもっと知りたい!と意欲満々のワタシ、ヴァインツリー編集部員・りょーこが、ワイナリーを訪ねて感じたあれこれをお伝えします。こんなことを聞いたら怒られるかも…なんて、ちょっとおっかなびっくりのレポートですが、同じように日本ワインをもっと知りたい! というみなさん、どうぞご一緒に。


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くらむぼんさんで「勝沼ブドウへの愛」を知る(前編)

「やさしい一升瓶ワイン」という意外性

本日お邪魔させて頂いたワイナリーさんは「くらむぼんワイン(以下・くらむぼん)」さん!

私がくらむぼんさんを知ったきっかけは、今年山梨で開催されたワインフェスでした。自称・飲んべえの私ですが、山梨のワインフェスに参加するのは初めて。そこでいただいたくらむぼんさんの「蔵」(赤ワイン・白ワイン)が印象に残っていたんです。

というのも、なんと一升瓶に入っていたから。

い、一升瓶って……日本酒とか焼酎のイメージしかありませんけど…!? と、驚いたのがはじまり。どれほど豪快なのかと思いきや、いただいたワインはまろやかで、丁寧さが感じられて、そのうえ飲みやすいという素晴らしいものでした!

このワイン、一体どんなところで、どんな人が作ってるんだろう? 調べてみると、山梨の中でも交通至便、都心から気軽に行けちゃう距離にあるではありませんか。

よし、行ってみましょう! 

くらむぼんさんの敷地に入ると、とても立派な日本家屋が見えてきました。

迎えてくれたのは、代表取締役・野沢たかひこさん! 穏やかな笑顔がとってもステキな方。さっそくご一緒に、近くの畑へと向かいました。


風まで計算する丹念で丁寧な栽培

きちんと並んだぶどうの樹には、普段食べているものよりだいぶ小さなぶどうの実がなっています。山梨の山々を背景にして実るぶどうの木は、緑が豊かでとてもきれい。

決して小さくないぶどう畑ですが、管理はどうしているのでしょう?

故郷では畑仕事も手伝った経験のある身なので、思わず聞いてしまいました。

「収穫は大人数で行いますが、ぶどうが悪い病気にかかっていないか、実に異常はないかなどをチェックする日々の仕事は収穫担当がほぼ単独で行っています。ひとりで毎日見続けることでわかることもあるんですよ」と野沢さん。

広大な畑を眺めるだけでも、その大変さがヒシヒシと伝わってきます。お話を噛みしめたとき、私たちの間を気持ちの良い風が駆け抜けました。

ぶどうは風通しのよさが大切。この畑も、東西に風が抜ける設計になっているんだそうです。すごく計算されてるんですね!

「ぶどうはとても素直で、その土地や環境で出来具合がまるで変わってしまうんです」と話す野沢さん。そこで、ぶどうの種類によっても栽培場所を変えているそう。

くらむぼんさんは山の傾斜部にも畑をお持ちとのこと。くらむぼんさんのワインは、ぶどうの個性を理解し、個性を最大限活かすことのできるプロフェッショナルの手によって生まれていたんですね。

次回はテイスティングへ。後編へ続きます!


くらむぼんワイン

http://www.kurambon.com

住所:山梨県甲州市勝沼町下岩崎835

電話:0553-44-0111

営業時間 09:00~17:00

ショップ:09:00~12:00、13:00~17:00(試飲は16:30で終了)

ワインテイスティング:500円(ワイン・果汁の購入で返金)

ショップ定休日:年末年始

見学:ワイナリーツアーあり(要予約・500円)

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