まだまだ知らないことばかりだけれど、日本ワインをもっと知りたい!と意欲満々のワタシ、ヴァインツリー編集部員・りょーこが、ワイナリーを訪ねて感じたあれこれをお伝えします。こんなことを聞いたら怒られるかも…なんて、ちょっとおっかなびっくりのレポートですが、同じように日本ワインをもっと知りたい! というみなさん、どうぞご一緒に。
麻屋さんとの出会いは「麻屋ももいろスパークリングワイン」。episode1でご紹介した「くらむぼんワイン」さんと同じく、山梨のワインフェスがきっかけでした。
麻屋さんの「麻屋ももいろスパークリングワイン」は、見た目がとても可愛らしく、かといって甘過ぎないロゼスパークリングワイン。ワインフェスでワインについてご説明くださった若い女性醸造家・多田さんは、とてもチャーミングでした。
その時の印象から想像したのは、お城のようなステキな醸造所。ああ、リアルを見てみたい。麻屋さんへ行ってみようじゃありませんか!
ツライ酷暑…実はポジティブ?
到着したのは、白亜のお城…ではありませんでしたが「アサヤワイナリー」と大きく書かれた看板が印象的な場所! 製造部工場長の河西靖人さん(写真・左)、醸造責任者の清水勇二さん(写真・右)が出迎えてくださいました。
まずはワイナリーショップ裏手のぶどう畑へ。この日は38℃と非常に気温が高く、みんなの顔を汗がしたたり落ちていきます。
今年は東京と同じく、やはり山梨も雨量が少ないとのこと。ですが、ぶどうは雨が少なければ少ないほど出来がよく、麻屋さんのぶどうもまさにベストな状態!
ただし、台風と秋雨の影響にも左右されるため、今後はどうなるのかわからず、収穫まで油断できないとのことでした。
麻屋さんは、このワイナリーショップ裏手の畑をはじめ、4箇所に大きな畑を持っています。数十におよぶ品種のぶどうの樹の管理は、社長さん、専務さんを中心に行っているのだとか。特にベーリーAに力を入れているそうですよ。
さて、ひとつ気になることが……。
ここでは、一つの畑にたくさんの種類のぶどうが生えているそうなのです。他のぶどうと一緒で大丈夫なのでしょうか?
お聞きしたところによると、ぶどうは木単体で収穫まで完結するため(自家結実性)、混成しても問題はないそう。品種ごとに植える畑が多いと思っていたので、この光景は初めて見ました。多品種を扱うゆえの混成です。
あと3年で100周年を迎える今、麻屋さんでは皆さん一丸となって新しいことへのチャレンジを常に意識しているんだとか。ぶどうについても「栽培がより難しいものに挑戦したい!」と清水さん、目をキラめかせていらっしゃいました。
歴史と大きさに圧倒! 巨大機械のエリアへ
続いて、ぶどう畑の目の前にある醸造所へ。目をひくのは、圧搾などの作業を行う大きな機械たち。除梗破砕機、プレス機、醸造タンク……どれも迫力満点! 乗り物オタクのワタシは少々興奮してしまいました。
なかでもスペシャルな存在感を放っていたのは淡い緑色の巨大なタンク! なんとこれ、日本酒醸造用のホーロータンクなんだそう。もともとあったこのタンクを大切に保管して、ぶどうの醸造タンクとして使用しているそうですよ。
ちなみに、工場長の河西さんはもとは日本酒党だったとのミニ情報も。お酒が大好きな私、とても親近感を覚えました。
長年働いてきた機械たちは老朽化しつつあって、作業中に止まってしまうこともしばしばとか。そんな時は長い時間を掛けて修理してからの作業となります。夜中まで作業が終わらないのもワイナリーさんが揃って頷く「ワインあるある」。みなさんの絶え間ない努力があってこそ、美味しいワインがいただけるんですね。
麻屋葡萄酒
住所:山梨県甲州市勝沼町等々力166
電話:0553-44-1022
会社営業時間: 8:30~17:00
ショップ営業時間:9:00~16:30
ショップ定休日:年末年始
見学:ワイナリーツアーあり(要予約・無料)
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