「喜んでもらう気持ち」(後編)

まだまだ知らないことばかりだけれど、日本ワインをもっと知りたい!と意欲満々のワタシ、ヴァインツリー編集部員・りょーこが、ワイナリーを訪ねて感じたあれこれをお伝えします。こんなことを聞いたら怒られるかも…なんて、ちょっとおっかなびっくりのレポートですが、同じように日本ワインをもっと知りたい! というみなさん、どうぞご一緒に。


episode 5_2
SADOYAで感じる「喜んでもらう気持ち」(後編)


SADOYAさん前編はこちら!>>

商人ワイナリーとしての誇り

SADOYAワイナリーさんは、江戸時代には油屋として、明治時代にはビールなどを扱う洋酒の特約店として幅広くビジネスを展開していました。洋酒販売の特約店時代、各地に自社の営業マンを派遣しては、彼らが購入してきた日本中の特産品をお店で売っていたそうです。

当時から、ご当地の特産品に需要がある点にいち早く注目していたことには、本当に驚きました。「サドヤに行けば良い物がある」「ハイカラなモノは、サドヤに行けば売っている」という、地元甲府での強いブランド力と、経験値を確立したそうです。

地下のワインセラーは、SADOYAワイナリーの歴史や「ワインが出来るまで」をわかりやすく解説された「雑学館」。

当時ワインを貯蔵していたタイル貼りのコンクリートタンクを利用しています。雑学館の中を歩くだけでもワクワクしてしまいます。

さらに奥へ進むと、大きなシャンデリアとモノクロ写真が並んだスペースがありました。かつてのワイナリーの様子や、高松宮さまが海軍服でご来訪した際のお写真も。

戦時中にはソナーに使用される水晶の代替品の元となる酒石を、当時の海軍に納品していたということで、その時のお写真だそうです。

最奥には、ワイン樽がずらりと並ぶ広い空間が。圧巻の地下貯蔵庫です。ちなみに結婚式の際、希望があればこの場所で挙式も行えるそうですよ。

私がSADOYAワイナリーさんに対して強く感じたのは、商人としてワインを造っている事。訪れたお客様が体験して楽しめることに力を入れてらっしゃるのも、顧客の立場に立って物事が見れる商人ならでは。

「自分たちも楽しまなければお客様にワインの良さは伝わらない。」「今まで造ってきたものを生かしてワインを作る。」一見矛盾の様に思える今井さんの言葉も、SADOYAワイナリーさんのバックグラウンドをお伺いすると納得でした。


たゆまぬ努力と哲学で魅せるワイン

SADOYAワイナリーさんにはとても多彩なラインナップのワインが存在します。

飲みやすいけれど飽きのこないオルロージュ、どんなお料理にも対応できる万能ワイン型のSMOKE。かと思えばシャトーブリヤンのように非日常を体験させるワインも。どのワインもしっかりと飲むシーンを明確に想像できるワインたちです。

「このワインだったら」と溢れるようにシーンを連想してしまいます。どうしてここまで、飲む人にシーンを想像させることができるのでしょう。

それはやはり、SADOYAワイナリーの本質が商人としてワイン造りに励まれてきたからではないでしょうか。消費者にとって何がプラスになるのかを考え、常にワインを造ってきたこと。

今井さん曰く、「足し算が掛け算じゃないといけない」ということです。ワインに合わせるシーンを想像することができれば、おのずと食べたいメニューも、一緒に楽しみたい人も思い浮かびますよね。

まるで魔法にかけられたようにSADOYAワイナリーの魅力に引き込まれるのは、そんな戦前から続くたゆまぬ努力と哲学が成したものではないかと感じました。


<ryokoポイント:まとめ>

魅惑のSADOYAマジックにどっぷりハマって、自分好みのワインを見つけよう!


SODOYAワイナリー

http://www.sadoya.co.jp/winery/

住所:山梨県甲府市北口3-3-24

電話:055-251-3671

会社営業時間:10:00~18:00

定休日:年末年始

見学:ワイナリーツアーあり(要予約・500円2018年現在)


【りょーこ プロフィール】

Vinetree株式会社 

メディア担当

1990年生まれ・千葉県出身。食べ物、お酒をこよなく愛する。最初は海外のデイリーワインから始まり、まもなく日本ワインのとりこに。家飲みでは飽き足らず飲み歩く日々。最初から最後までハッピーな気分で飲みきれるワイン、悲しいことがあった時に付き合ってくれるワインたちが大好きです!

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