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瀬戸内の食材をスペイン料理に。
垣間見える国産ワインの新たな可能性
JR浜松町駅を南改札から徒歩2分。今秋オープンしたばかりの「ポンテせとうみ」は、瀬戸内海界隈の美味をそろえた、“食”のマーケットビルだ。1Fの物販フロアには、オリーブオイルやコンフィといった小豆島産製品が並び、地場のポテンシャルを存分にPRしている。
今回訪れたのはその2F、レストランフロアに収まる「BUENA VISTA TOKYO」だ。瀬戸内産の魚貝・肉・野菜でスペイン料理をあつらえ、それを日本酒とマリアージュするという、いっぷう変わったコンセプトのシーフードバル。ここでこの日、山形産の「BIRDUP WINE」(赤/2017)に出会うのだから、やはり酒の世界も一期一会である。
「BIRDUP WINE」を醸す酒井ワイナリーは、明治25年の創業で、日本ワインでは老舗中の老舗。濾過器を使わない昔ながらのノンフィルターワインにこだわり、今日までフリークの根強い人気に支えられてきた東北の雄である。
さっそく口に含んでみると、熟した木苺を思わせる軽やかな香りが鼻腔を煽る。爽やかな旨味とは、まさしくこういうものを言うのだろう。それにしてもなぜ、スペインバルに山形ワインが……?
「メインのコンセプトはあくまで日本酒とスペイン料理のマリアージュです。でも、料理と一緒に日本酒を楽しむ中で、ワインなど他のお酒に手が伸びるのは、極めて自然なことだと私は考えています。この『BIRDUP WINE』の素朴な味わいは、そういう自然体なマリアージュにぴったりでしょう」
そう語るのは、オーナーの馬宮加奈さん。言うなれば、瀬戸内×スペイン×ワインの妙を堪能できる、稀有なスポットがこの「BUENA VISTA TOKYO」なのだ。ラインナップは日により変わるが、スペイン料理との思いがけないマリアージュにより、また1つ、日本ワインの新しい楽しみ方を知った思いである。
VinetreeMAGAZINE編集部
BUENA VISTA TOKYO
https://www.facebook.com/buenavistatokyo/
TEL. 03-5843-7030
住所 東京都港区浜松町2-6-5 ポンテせとうみ2F
営業時間 11:00~14:00、17:00~23:30
定休日 日
(※2018年11月時点の情報です)
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