強さを秘めた、ふわふわの果実の綿あめ
葡萄華 35度デラウェア葡萄・樽熟 ジャパニーズグラッパ
グラッパは、イタリアのブランデー。ブランデーと言うと口の広いグラスでゆっくりと楽しむ茶色のハードリカーというイメージがあるかもしれませんが、ブドウの搾りかすを使って蒸留するグラッパは、ブドウ品種や造り方によって無色透明のものや、様々なテイストのものがあります。白ブドウの持つ甘やかで爽やかな味わいが表現されているものもあり、これらは食後酒だけではなく、食前や、ちょっと裏技ですがフラッペ(かき氷)にかけたり、グラニテにしてみたりも雰囲気がいいんです。
大阪のカタシモワイナリーが手掛けるこの日本的なグラッパは(グラッパという名称はイタリアでのみ認められるため補足)、大阪といえばこのブドウというデラウェアを使用。ふわふわの軽やかな綿あめのような甘みが、余韻にほのかに薫るチャーミングさが魅力。デラウェアのどこか懐かしく可愛らしいアロマとテイストが、本来は強くアルコールを感じるはずの35度という度数を良い具合に感じさせません。
デラウェアとフレンチオークの組み合わせは濃淡、強弱のバランスが難しく、甘苦しいデラウェア、ブドウ本来のかわいらしさが感じられないものになったりということも多いのですが、きれいな酸とアルコールのおかげか、樽の力強さと、この土地のデラウェアの秘められたパワーが品よく、柔らかにまとまり、厚みはあるけれど軽やかな余韻まで運んでくれます。
喉が焼けるような高いアルコール感もないので、女性にもハードリカーの入り口として楽しんでもらえそう。友達の家、パジャマでおしゃべりのてっぺんごえに、プレミアムアイスクリームとともに。塩、バナナやメロン、マスカット系は特におススメです。
VinetreeMAGAZINE編集部
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