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世界への扉、開き、広げる
シャトー・メルシャン 信州桔梗ヶ原メルロー 1998
日本ワインを変えた実在の人々を描いた映画『ウスケボーイズ』で、フランス至上主義の主人公たちを驚かせ、その後の人生を変えたワインとして登場するのが「シャトー・メルシャン 桔梗が原メルロー 1985」。
信州・塩尻。世界レベルのワインを造らなければ日本ワインの未来はないと、さまざまな困難を乗り越え、この地のメルローにかけたメルシャンの浅井省吾さん。別名を麻井宇介。そう、彼の哲学を継承した造り手たちが尊敬をこめて自分たちを「ウスケボーイズ」と呼び、現在の日本ワインをけん引しています。
国際的に高い評価を受け、世界への扉を開いた記念碑的ワイン。それだけに、ワインメイカーにとっては毎回、新しいヴィンテージを造っていくことはものすごい重圧です。それでもこの98年ヴィンテージはきらきらと伸びやか。いまだにフレッシュ。優し気な表情を見せながら、この地でしっかりと育ったメルローの力強さを奥底に感じられます。伝統=重厚ではありません。
98年からはシャトー・マルゴーの技術部長だったポール・ポンタリエ氏がアドバイザーに就任。さらなる国際基準でのワイン造りが進み、さらに次回ヴィンテージからは現在の醸造長である勝野泰朗さんが手掛けたメルローが登場します。伝統を厳しく守りながらも新時代の感性が芽吹いた「桔梗ヶ原メルロー」を楽しめそうです。
VintreeMAGAZINE編集部
シャトー・メルシャン
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